地方にお葬式に行く場合の注意点

地方の葬式に参列する際の注意点

仕事柄の付き合いが多く、お葬式などにも地方まで行くことが多いです。
まず、私の住んでいる地域ではお香典の最低価格は1万円ですが、お世話になった人には5万円~10万円とお葬式に行く場合は結婚式に参列するときより金額が多いのが普通です。

通常は親の時代からお付き合いがある場合はもらった金額を返すということが一番オーソドックスかもしれませんが、仕事がらみになるとそうはいきません。平均的なお香典の金額によるのかもしれませんが平均1万円以上のお香典を出す地域では、来ていただいた方に軽食ですが食事を提供しています。

一般的な食事はお寿司ですが、今はお葬式でのケータリングも増えていますので故人が好きだった料理を振舞うところもあるようです。
また香典返しなども式場で配ることもせずに、後日カタログギフト等を郵送する形も増えています。
普段生活している地域でのお葬式は特に変わったことなどは感じずに参列出来ますが、地方に行く場合は決して同じではないということを知っておかなければなりません。

ある地域では、お香典を出す際には香典袋には入れずに、財布からそのまま受付で渡すというスタイルでした。もし香典袋に入れていた場合でも、袋からは取り出し袋は持ち帰らないといけません。
最近は無駄な資源を使わないという流れでしたから、そういう取り組みをしているのかと思いきや昔からの風習のようでした。
この地域でのお香典は3000円からで、企業など会社の従業員から集めてまとめて出す場合は1000円~2000円からとかなり低い金額設定でした。
親しい間柄でも5000円で1万円以上は主に親族のみといったところです。
もちろん、親しい相手にはお花代なども別途渡したりもしますが、お香典よりお花代の方が高額だと言っていました。
平均的なお香典の金額が3000円~となっているので、参列者にはフリードリンクが振舞われ香典返しはタオルやお茶の葉等やはり金額に見合った物でした。

お焼香のやり方等ではビックリするような大きな差は感じたことはありませんが、一度困った事が起きたことがあります。
遠方で、お通夜には参列が出来たのですが、翌日のお葬式には参列出来ない事がありました。
参列した時にお葬式には来れない旨をお話すれば良かったのかもしれませんが、後日お電話で「お葬式に来ないなんて非常識だ!」とお叱りを受けました。
お通夜に行ったお話はさせて頂きましたが、仕事で付き合いがあったのに普通は両方来るべきだろうということでした。
この時は日を改めてお伺いさせて頂きましたが、地域ならではの常識を知らなかった上の出来事です。

もう一つ失敗した事があります。
順番に香典を渡し(この時は1万円でした)、前に並んでいた2人の方が積まれていた寿司折から一つずつ取っていたのでこの地域では寿司折を持って帰るものだと私も持ち帰ったわけですが、実はこの寿司折は個人の近所の方専用に置かれている物で一般参列者は持ち帰ってはいけなかったという事です。
この時は全く気付かず、これも後日その地域の取引先の方に教えてもらう事となりました。
特に何も書かれていることもなく、ただテーブルにかなりの量が積まれていたので知らない人は結構持って行ってしまうことが多いらしく多めに置かれていると聞いて少しホッとしましたが知らないという事は本当に怖いですね。

一番お香典の金額でビックリした地域は親族の金額が数百万で、これは香典袋に入っているのですが厚みに驚きました。
ここでは親族ごとに決めごとをしているらしいのですが、こちらのお葬式では親族も一般の参列者も同じ場所での受付でしたからかなり不安になったことを覚えています。
また、香典袋は共通のものだと思っていましたがある地域では真っ白な封筒に入れて出すというところもあり慌てて知り合いに貰ったこともありました。
これらから、私は初めてお伺いする地域のお葬式に参列する際には必ず事前に調べてから行くことにしています。

もし可能であれば、その地域にお住いの方と一緒に参列することが一番です。
お葬式ということもあり、やはり失礼があったらいけないわけでこれまで失敗してきたことや経験も踏まえてこうすることが一番いいと思うようになりました。

こちらからするといわゆる「普通」と呼ばれることでも、地域がちがうと非常識になったりやり過ぎといわれてしまったりするので自身が思っている「普通」は通用しないんだと思った方がよいでしょう。

特に会社の代表や〇〇家の代表等で参列する場合は、もしかすると何気ない行動で信用を失うこともあるかもしれません。
実際これまで仲良く仕事上でお付き合いしてきた方に、非常識だ!と言われてしまったわけですから行けば顔が立つという考え方はしない方がよいです。特にお香典の金額は地域によって全く違います。

自身の立場とそれにあった相場を知ることは人付き合いをする上ではとても大切な事ですから、きちんと下調べをしたうえで参列に向かいましょう。